弊社は平成8年にインターネットサービスプロバイダー(ISP)として創業以来、サーバーの管理・運用をし続けています。長年にわたるこの実績と経験で、サーバーにまつわる様々なご要望に応えることが出来ます。

自社内にサーバーを設置して管理・運用する「オンプレミス環境」から、AWSを始めとする様々なクラウドベンダーのサービスまで、日夜多くのサーバーを管理し、安定した運用を提供しております。

さて、サーバーの管理にはどの様な事が考えられるのでしょうか?

サーバー管理には、

  • 「構築」
    ハードウェア・ソフトウェアの選択・設計を行い、目指す性能を発揮する調整して準備する。
  • 「運用」
    サーバーが正常に安定して稼働するように必要な作業・監視を行う。
  • 「保守」
    安定稼働のためのメンテナンスやトラブル発生時の対応を行う。

と大きく分けて3つのフェーズがあります。

サーバー構築とはどの様な事をするのでしょう?

サーバー構築とは、企業や団体が自社で必要とする情報システムのために、物理的なサーバー機器や仮想化技術を利用して、必要なソフトウェアやハードウェアを構築・設定する作業のことを指します。

サーバー構築には以下のような作業が含まれます。

  • サーバー機器の選定
    サーバー機器とは、情報システムを動かすための物理的なサーバー本体やストレージ装置、ネットワーク装置などのことを指します。サーバー構築には、必要なスペックや機能を持つサーバー機器を選定する必要があります。
  • オペレーティングシステムのインストール
    オペレーティングシステム(OS)は、サーバー機器にインストールするためのソフトウェアのことです。サーバー構築では、企業や団体が必要とするOSをインストールする必要があります。
  • ネットワークの設定
    サーバー構築では、ネットワークの設定を行います。たとえば、IPアドレスやDNSサーバーの設定、ファイアウォールの設定などがあります。
  • アプリケーションソフトウェアのインストール
    サーバー構築では、必要なアプリケーションソフトウェアをインストールする必要があります。たとえば、Webサーバーを構築する場合には、Webサーバーソフトウェアをインストールする必要があります。
  • セキュリティ設定
    サーバー構築には、セキュリティ設定も重要な作業です。たとえば、パスワードの設定やアクセス制御の設定、ファイアウォールの設定などがあります。
  • バックアップ設定
    サーバー構築では、データのバックアップ設定を行います。バックアップをとることで、データの紛失やトラブル時の復旧が可能となります。

以上のように、サーバー構築には様々な作業が含まれます。企業や団体の情報システムに最適な必要なサーバーを構築することで、円滑な業務が可能になります。

サーバー運用とはどの様な業務をするのでしょうか?

運用の業務内容とオーバーラップする部分がありますが、日常業務でカバーしきれないメンテナンスが保守に含まれる部分となります。

  • セキュリティの維持
    サーバーを常に最新のセキュリティアップデートで保護することが重要です。ファイアウォールの設定、ネットワークトラフィックの監視、脆弱性のスキャンなどの手順を実行して、サーバーを保護します。
  • バックアップの実行
    重要なデータを失わないように、定期的にバックアップを実行する必要があります。バックアップは、データベース、ファイル、電子メールなどの重要なデータを含める必要があります。
  • メンテナンスの実施
    サーバーハードウェアとソフトウェアのメンテナンスを実施する必要があります。サーバーのファイルシステムを監視し、容量を拡張する必要がある場合には、ディスク領域を確認し、ファイルシステムを最適化する必要があります。
  • モニタリング
    サーバーのパフォーマンスを監視する必要があります。CPU使用率、メモリ使用率、ディスク使用率、ネットワークトラフィック、ログファイルの活動などを監視し、問題があれば対処します。
  • サービスの管理
    Webサーバー、電子メールサーバー、データベースサーバーなど、特定のサービスを実行するサーバーの場合、それらのサービスを管理する必要があります。たとえば、Webサーバーの場合は、Webサイトの更新やセキュリティパッチのインストールを定期的に行う必要があります。

これらのタスクを定期的に実行することで、サーバーが安全かつ適切に機能し、ビジネスにとって重要なデータやアプリケーションが常に利用可能であることが保証されます。

サーバー保守とはどの様な業務をするのでしょうか?

運用の業務内容とオーバーラップする部分がありますが、日常業務でカバーしきれないメンテナンスが保守に含まれる部分となります。

  • ハードウェアの保守
    サーバーは物理的に存在するため、ハードウェアの保守が必要です。ハードウェアの保守には、定期的な点検やメンテナンス、故障の修理などが含まれます。
  • ソフトウェアの保守
    サーバーには、オペレーティングシステムやアプリケーションなどのソフトウェアがインストールされています。これらのソフトウェアには、セキュリティアップデートやバージョンアップなどの保守が必要です。運用管理としては安定稼働の為の作業ですが、保守としてのソフトウェア作業は将来に向けての対策を取るという側面での作業になります。
  • セキュリティの保守
    サーバーには、重要なデータやアプリケーションが保存されています。そのため、セキュリティの保守が必要です。セキュリティの保守には、不正アクセス対策やセキュリティアップデートの実施などが含まれます。
  • バックアップの実施
    サーバーに保存されているデータは、誤操作や災害などのトラブルによって失われる可能性があります。そのため、バックアップの実施が必要です。バックアップの実施には、定期的なスケジュールの設定やバックアップデータの検証などが含まれます。
  • 監視とトラブルシューティング
    サーバーの保守には、常時監視とトラブルシューティングが必要です。常時監視により、異常が検知された場合には迅速に対処することができます。また、トラブルが発生した場合には、迅速に原因を特定し、修正する必要があります。必要によってはバックアップからの復旧を行います。

以上のように、サーバーの保守には、ハードウェアやソフトウェア、セキュリティ、バックアップ、監視とトラブルシューティングなど、多岐にわたる業務が含まれます。これらの業務を適切に実施することで、サーバーの安定稼働とセキュリティ確保を確保することができます。

サーバーの運用はアウトソーシングした方が良い理由は?

自社でサーバー管理を行うことは、専門知識が必要であるため、多くの企業にとっては大変な作業となることがあります。以下に、自社でサーバー管理をすることが大変な理由をいくつか挙げてみます。

  • 専門知識が必要
    サーバー管理は、ネットワークやシステム、セキュリティなどの専門知識が必要となります。企業内にそのような専門家がいない場合は、新たに人材を確保する必要があります。また、専門家がいる場合でも、最新技術やセキュリティ対策の変化に追従するために、常に勉強や研修を行う必要があります。
  • リソースが必要
    サーバー管理には、ハードウェアやソフトウェア、ネットワークなどのリソースが必要です。これらを自社で用意する場合、かなりのコストがかかることがあります。また、専門家を雇用するためにもコストが必要です。
  • トラブル対応が必要
    サーバー管理を自社で行っている場合、トラブル対応が必要となることがあります。サーバーに障害が発生した場合、すぐに対応しなければならず、緊急の場合は24時間体制で対応できる体制が必要です。これらを自社で行うことは、人員やコスト面で負担が大きくなることがあります。
  • セキュリティリスクがある
    サーバー管理を自社で行う場合、セキュリティリスクがあることに注意が必要です。サーバーには様々な情報が格納されており、それが漏洩すると大きな被害をもたらすことがあります。セキュリティ対策を徹底する必要がありますが、そのためにはセキュリティに関する知識が必要であることがあります。

以上のような理由から、自社でサーバー管理を行うことは、多くの企業にとって大変な作業となることがあります。

多くの企業ではそのような人材を確保することが困難であったり、通常業務との兼務に無理があったりします。また、専門知識を習得するまでの時間や実際の管理業務の時間をコスト換算するとアウトソーシングよりも高いコストがかかる事が多くなります。

しかし、企業によっては、セキュリティやコスト面でのメリットがあると判断し、自社でサーバー管理を行うことが選択されることもあります。

サーバー構築するときに
オンプレミスとクラウドを選択するポイントは?

サーバー構築においてオンプレミスとクラウドの使い分けを決めるポイントは以下のようなものがあります。

  • コスト
    オンプレミスの場合、サーバーやネットワーク機器などの購入・保守管理・運用費用がかかります。また、オンプレミスの場合はスペアマシンや冗長化などを自社で実施する必要があるため、初期投資が大きくなる傾向があります。一方、クラウドの場合は初期投資が少なく、従量課金制なので必要な分だけ支払うことができます。
  • セキュリティ
    オンプレミスの場合は自社でセキュリティ対策を実施する必要がありますが、クラウドの場合はセキュリティ対策がクラウドプロバイダーによって行われるため、セキュリティについての知識が不足している企業でも安心して利用することができます。
  • 可用性
    オンプレミスの場合は、災害や障害に備えてバックアップや冗長化などの対策を自社で実施する必要があります。一方、クラウドの場合は、複数のデータセンターに分散させることで可用性を高めることができるため、オンプレミスよりも高い可用性を実現することができます。
  • 拡張性
    クラウドの場合は、必要に応じてリソースを追加することができるため、急激なトラフィック増加などにも柔軟に対応することができます。一方、オンプレミスの場合は、新たなサーバーを購入する必要があるため、柔軟性に欠けることがあります。

以上はクラウドサーバーが選択される主な理由に相当する内容です。

オンプレミスを選択する場合のポイントとしては、

  • 予算管理の問題
    年度予算として計画した投資はできるが、運用で柔軟にコストを変動させるという事に不都合がありオンプレミスを選択するケースがあります。
  • データーを他事業者の管理に置くことへの懸念
    昨今ではこのようなケースはあまり見受けられませんが、かつてはクラウド事業者にデータを任せていて良いのか?という話は良くありました。オンプレミス環境のデータベースサーバーとクラウド上のフロントエッジサーバーでサービスを構成するなどのハイブリット構成は最近増加しています。
  • パフォーマンス
    オンプレミスの場合は、自社でネットワークやサーバーなどの設定を行うことができるため、パフォーマンスのチューニングが可能です。一方、クラウドの場合は、ハードウェアのリソースやネットワークの性能はクラウドプロバイダーに依存するため、自社でのチューニングが制限されることがあります。サーバーで色々と新しいハードウェアを試したり、実験的に何かを行いたいケースなどではオンプレミスでないとダメな事はあります。
  • コスト上の問題
    クラウド上のサーバーでは、通信量やCPUの占有時間、記憶領域の容量などで課金があるため、用途によってはオンプレミスで稼働させた方がランニングコストがかなり安くなるケースがあります。